宅建士がスキルアップし年収を上げるためには、英語力は不可欠です。
日本企業でも大手不動産会社をはじめ、英語は仕事で使って当たり前の風土に変わりつつあります。
この記事では、海外の不動産ビジネスについて英語の原文から学びます。
今回の話題は、アメリカの住宅メディアで堅実に成長している”Redfin”についてです。
英語が苦手な人も自分の専門分野の内容だと理解しやすいです。
「英語力」×「不動産の専門知識」
この2つのビジネススキルがあれば、鬼に金棒です。
不動産業界で年収アップできる力をつけていきましょう!
Contents
住宅業界の”Disruptor”(破壊者)と呼ばれる”Redfine”
“Redfin”では、オンラインで不動産情報を検索できるだけでなく、自社で不動産の仲介も行っています
アメリカの不動産業界は、仲介売買の手数料(コミッション)の割合が、決められています。
売り手は売却額の6%をエージェントに支払う必要があります。
この6%を売り手側と買い手側のエージェントが、3%ずつ折半することで、仲介手数料を得ます。
しかし、”Redfin”では、エージェントの売却手数料の3%を半額の1.5%まで安くしました。
その浮いた利益を顧客に還元する、業界の慣習を破壊するようなビジネスを行っています。
(引用画像:Redfinより)
トップページから顧客寄りの立場で、不動産ビジネスを行っていることをアピールしている英文です。
不動産の仲介手数料の安さで顧客の心をつかむ
“Sell for more, pay as low as a 1% listing fee.”
【意訳】「1%ぐらいの手数料で、もっと高く売れますよ」
ここでは”as low as a 1%” は、「1%ぐらいの」と意訳していますが、
“as low as “は、「可能な限り低く」という意味になります。
as low as practicable:実用可能な限り低く◆【略】ALAP(引用:アルクより)
“Full-Service Agents, Modern Technology”
「エージェントのフルサービスと最先端のテクノロジー」を駆使。
顧客目線で商売をしています。
Zillowとは違う顧客重視のビジネスモデル
同じ住宅メディアでよく比較されるのが、最大手のZillowです。
(参考記事:「宅建士のビジネス英語:アメリカの不動産サイトZillowの会社概要を読む」)
“Redfin”の創業は2004年で、不動産検索サイト最大手のZillowよりも早くサービスを始めています。
両者は不動産をWebサイトなどで物件の検索と仲介をしている事は同じですが、
収益の出し方など根本のビジネスモデルは、若干違いがあります。
登録エージェントの広告掲載の課金が収益の7割以上を占めるZillowに対して、
Redfinは、取引が成約した場合のみ顧客から貰う成功報酬の手数料を収益の柱とします。
Zillowの不動産取引のビジネスの規模は、Redfinよりも大きいです。
Zillowの不動産の登録件数は、1億1千万以上ですが、Redfinの登録件数は、そこまで多くありません。
Redfinで扱うのは売買物件だけなので、Zillowのように賃貸物件までは扱っていません。
また、Zillowの地域の情報提供サービスが全米を網羅しているのに対して、
Redfineは、地域によってはサービスが行き届かない場所もあります。
Redfinは数を追うよりも、顧客満足度や成約率を重視しているようです。
Redfinの公式サイトでは、”We have your back.”の言葉の通り、
顧客重視の方針を前面に打ち出しています。
(引用画像:Redfinより)
”Redfin Agents are customer advocates.”
Redfinのエージェントは、customer advocates(顧客支持)です。
We’re accountable for helping clients buy and sell the right home, at the right price.
【意訳】私達は、顧客に対して適正な価格で正しい売買をする責任がある
accountable【形】〔行為などについて〕責任がある、説明する義務があるaccountable for
【例文】He is accountable for the accident. : その事故の責任は彼にある。
Zillow のサイトよりも、Redfinは顧客重視の姿勢をよりアピールしています。
Zillow は、広告料課金型のビジネスの仕組みのため、中立な立場とは言い難いです。
広告料を払ってくれるエージェントが、利用しやすい印象が残ります。
Redfinが他社の不動産業者よりも優れている強み
(引用画像:Redfinより)
“Our mission is to redefine real estate in the consumer’s favor.”
【意訳】私たちの使命は、顧客の利益のために不動産を再定義する(見直す)ことです。
redefine【他動】~を再定義する、見直しを迫る、再規定する
(引用アルクより)
favor:利益
Redfinの強みは3つあります。
・Redfin Agents are on your side
・Move faster with modern technology
・Save thousands with Redfin
・不動産エージェントから、広告費を貰わないので、顧客の立場で仕事ができる
・現代的なテクノロジーで早く進められる
・Redfinでかなり節約できる
Clients saved $8,400 on average when buying and selling with local Redfin Agents.*
【意訳】Redfinの地域エージェントとの売買で、クライアントは平均8,400ドルを節約しました。
on average
特に顧客が手数料を節約できるのは、大きなアドバンテージです。
顧客が節約できた手数料は4億900万ドル以上
Redfinは、顧客に利益をもたらしてきた実績があります。
(引用画像:Redfinより)
A better value, a better result「より良い価値、より良い結果」
Redfin has served more than 76,000 clients and helped our customers save more than $409 million.
(引用:Redfinより)
【意訳】
Redfinは、76,000以上もの顧客にサービスを提供し、それによって顧客が節約できた金額は、4億900万ドル以上になります。
Because our business model is more efficient than a traditionally run brokerage, we can deliver full service and still pass along savings to you.
(引用:Redfinより)
【意訳】
私達のビジネスモデルは、従来の仲買業務の会社の運営よりも効率的なので、フルサービスを提供し、それでも手数料の節約分をあなたに渡すことができます。
Redfinが、不動産の取引手数料を安くできるのは、自社で効率の良いシステムを整えているからです。
成約までスピーディーで、きめ細やかなサービスを提供する秘訣は、どこにあるのでしょうか?
次はエージェントやその他のサービスの仕組みについて詳しくみていきましょう。
次の記事「不動産のビジネス英語:”Redfin”エージェントと予約システムの英文(2)」
宅建士が不動産業界で年収アップする秘訣とは?
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