世間では副業を解禁する企業が増えているので、今後、宅建士の副業も活発になることは予測できます。
しかし、不動産業界など忙しい職場で働く忙しい宅建士が、副業に多くの時間を割くのは難しいです。
今回は、宅建士に合格した会社員の私が、資格を活かした低リスクで将来性がある副業に挑戦してみました。
女性で宅建士を目指す人は、ぜひ読んでみてください。
Contents
宅建士の資格や実務経験をいかす副業の現実
宅建士の資格や自分の今までの実務経験を生かせる副業は幾つかあります。
誰もが一目置くような実績がある人は、不動産のコンサルティング業などで稼ぐことはできます。
しかし、経験も少ない人が資格を取得しただけで副業で高い収入を得るのは難しいです。
比較的やりやすい副業は、空き時間を利用して、宅建士講座の講師や不動産会社の接客業などをすることです。
私が挑戦できる宅建士の副業の事例
私の場合は、建築士の講師経験があるので、同じ学校内でやってみないか?と声はかけられました。
講師の求人は資格予備校、専門学校や通信講座で募集されます。
通学で受講生として通っていた学校から、合格後でスカウトされることもあります。
宅建士の講師は、東京など関東方面での求人が多く、正社員だけでなく週1日か2日だけの臨時雇用、請負契約など様々です。
講師歴か不動産業務の実務経験がある人の方が、時間給も高く採用されやすいですが、宅建士の資格があれば、未経験でも採用される場合もあります。
一般的な講師の時間給は、アルバイトであれば、準備も含めて講義時間あたり2,500円〜3,500円ぐらいです。
実績のある人気講師であれば、時間給はもっと上がります。
また、不動産会社などで忙しい土日の時だけ、接客対応をするアルバイトもあります。
今まで接客業や営業の経験がある人は、異業種でも声はかかりやすいです。
これも会社によって条件は変わりますが、不動産実務経験者であれば、忙しい会社は歓迎します。
また、未経験でも宅建士という肩書きがある接客者が欲しい場合は、採用されやすいです。
副業は休日にできる利点があるが、体力的にハード
上記の副業は、不動産の実務経験があれば採用されやすく、自分の休日にできる利点があります。
土日が出勤の営業の場合は難しいですが、宅建士の講義を水曜日に開講している学校もあります。
しかし、接客業の場合は、営業職以外の土日休みの職種でないと難しいです。
ただ、上記の副業の欠点は、自分が雇われて働く副業なので、1週間のスケジュールに余裕がなく、体力がある人でないと長く続かないことです。
私も宅建士ではないですが、建築士の講師業を休日に1年間していたことがあります。
最初は教えることも勉強にもなるので、楽しかったのですが、本業以外の時間に働くのは楽ではありません。
本業が忙しければ、日程を合わせることだけでなく体力面の問題が出てきます。
また、自分が動かないとできない労働型の副業は辞めてしまったら、収入が途切れてしまいます。
また、雇い主側の都合でも左右されるので、将来も安定して長く続けるのが難しいです。
私は、自分の時間を削って働く労働型の副業に限界を感じました。
一度仕組みができれば、動かなくても稼げるストック型のを狙う方が良い結論になりました。
宅建士の副業の王道は不動産投資?本音はやりたい理由
宅建を取得する人が、一番興味を持つのは、「不動産投資」の副業ではないでしょうか?
特に不動産業界で働く人は、仕事柄、多くの不動産物件を見る機会が多いです。
目が肥えているので、客付しやすく利回りの良い物件を選びやすいです。
全く素人がやるよりも不動産物件を知っていることは断然有利になります。
また、まとまった資金が用意できるのであれば、不動産投資は一番資産形成がしやすい投資とも言われます。
その理由は、不動産投資は株式やFX・商品先物取引などの投資に比べて、価格の変動が最も少ないからです。
投資する物件が良ければ、安定した家賃収入が得られます。
海外で4年で個人純資産を70億円にした「ブチ抜く力」の著書で話題の与沢氏も不動産投資を積極的に行う一人です。
与沢氏が仮想通貨で14億の利益を得た後に、すぐ次に行ったのは不動産投資でした。
ハイリスク・ハイリターンで荒稼ぎした投資家が、儲けたお金を手堅く資金を運用するのは不動産投資が一番です。
副業は、自分の仕事の経験が生かせて、本業と相乗効果があるのが理想なので「不動産投資」は、不動産の仕事に関わる宅建士の副業にぴったりです。
しかし、サラリーマン宅建士の多くは、不動産投資に慎重です。
多くの宅建士が不動産投資を副業にしない理由
実は、不動産投資の難しさは、実際に仕事で不動産売買を行なっている宅建士が一番よく知っています。
まず最初の課題は、資金面の調達です。
投資物件をフルローンで購入することもできますが、返済のリスクが高いです。
ローンの返済を考えると、頭金を最低でも物件価格の1割以上、用意してからでないとしんどいです。
営業職で収入が多い宅建士であれば、頭金も貯めやすく、月々の返済も多くできるので、物件も買いやすいですが、多額のローンが組めるトップクラスはごく一部です。
不動産の営業職は固定給プラス歩合給制の会社が多いので、駆け出しで、まだ営業成績がそれほど上がらない営業は、給料も安いです。
よって特に若い営業は、収入面で投資用のローン自体が組めない場合もあります。
また、不動産投資の支出は、ローンの返済だけではありません。
固定資産税、管理費、年月が経てば修繕費など、他にもかかる経費が多いです。
アパートの1棟貸しなどは、稼働率が高ければ、毎月の家賃収入が安定して儲かりますが、空室が続くと赤字になります。
不動産投資は安定した資産になる反面、ローンだけを何十年も無駄に払い続ける結果になるリスクも高いです。
そして、さらに注意なことは、投資用物件で多額のローンを組んでいれば、自分が住居用に不動産を購入したい時にローンが組めないです。
リスクが高いことを知っているからこそ、手元に資金が十分にない間は、副業として不動産投資に手を出さない宅建士が少なくないのも事実です。
それでも不動産投資の副業を宅建士がやると儲かる理由
それでは、普通の会社員は、不動産投資を副業で行うのは、やめた方が良いでしょうか?
私は違うと思います。
宅建士で不動産投資をやらない人は多いですが、不動産投資で成功している宅建士や不動産業界の関係者も一定数は居ることは事実です。
宅建士が不動産投資に向いている1番の理由は、不動産物件を扱う自分の経験が活かせるからです。
そして、収益が上がる物件を探すまでは大変ですが、利回りの良い物件は、他の副業ほど手をかけなくても収益が維持できる利点があります。
労働集約型の副業ばかりを続けていても、自分が働けなくなると収入がなくなるのは、正社員と同じです。
副業はをどうせするならば、自分の勉強になり将来の資産になるものでなければ、やる意味がありません。
不動産系のブログを書くにしても経験が一番強い
同じストック型の副業で最近注目を集めている、「アフェリエイトのブログの記事」を書く副業もあります。
不動産売買などのマッチングサービスの紹介は、登録するだけで高い単価が得られるので、そのような副業で稼いでいる人もいます。
初期投資が必要ないので、こちらの副業の方が、金銭的なリスクがなく安全です。
しかし、そのようなアフェリエイトやブログで稼ぐにしても、不動産系は、法人の会社も参入するレッドオーシャンの激戦区です。
個人が今から参入して簡単に収益が上がるとは考えにくいです。
何よりも実際に不動産投資や売買を経験したことがない人が書く情報の記事は、読んでいても面白くないです。
読者に支持されるブログは、不動産投資で実際に稼いだ成功体験を持つ人です。
実際に体験したことを書くことが、一番説得力がある情報です。
将来、自分がどんな副業をするにしても、自分の成功体験があれば、それを元に新たな収入源を作り出すことができます。
そのような副業の方面から検討しても、宅建士が不動産投資を副業で選ぶことは、自分の専門知識と相乗効果も出ます。
素人の会社員の私が安全な不動産投資を追求した結論
稼げる宅建士になりたい私が、色々と調べて出した結論は、低リスクで不動産投資を行う副業です。
サラリーマンが不動産投資をやる上で、一番安全な方法は、まずは自分用に住居として不動産を購入することです。
急がば回れではありませんが、自分の住居用で物件を選ぶ目を養ってから、投資へ本格的に参入しても遅くはありません。
自分が住居で5年ほど居住した後で、別に2軒目の住居を買ってそちらに引越します。
最初の物件は家賃用に人に貸すか、転売して利益を上げるのです。
転売も良いですが、私は早くローンを返済し、物件は保有し続けて家賃収入で利益を上げたいです。
最初は「住居用に使用」 ⇨ 次は「賃貸で貸す投資物件にする」
この流れであれば、失敗するリスクが低いです。
これには3つのリスク回避の理由があります。
住宅用は投資用に比べてローン金利や減税で優遇される
まず投資用の金利に比べて、住宅用の金利が安いです。
景気対策の一つとして、不動産業界を活性化させるために、住居で実際に住むことを推奨しているので、ローン減税が充実しています。
さらに住宅ローンが固定金利も選べることに比べて、不動産の投資ローンの約9割は、変動金利です。
また、不動産投資ローンは一般に、住宅ローンよりも審査基準が厳しいです。
不動産投資は、「大家業」オーナーになるので、「信頼性」が、個人の住宅購入よりも重視されます。
公務員や大手企業に勤めている、年収が高いなど属性が重視されるのは、住宅ローンの審査以上です。
属性が悪ければ、ローンが組めないだけでなく、金利は高めになり、不利な条件でローンを組むことになります。
収入があまり高くない間は、住宅用の購入でローンを組む方が有利です。
今は金利が安いので、投資用も住宅用も金利は大きく変わらないという人もいます。
しかし、住宅ローンは1%の金利の違いでも、将来はジワジワと負担になってきます。
投資用でローンを組んでしまうと、自分の住宅用にローンが組めないリスクも出てくるので、最初は、居住用の方が安全です。
注意点は、住居用と偽って住宅ローンを借り、不動産投資用に使う行為は法律違反です。
あくまでも最初は、自分の住居用に不動産物件を買うというスタンスでいてください。
また5年以上、居住し続けないと転売するにしても税制面で優遇されないので注意してください。
住宅用であれば需要を外すことが無く、辞めたい時は辞めれる
自分が賃貸で家を借りるときに、何を基準にしますか?
下記のような物件があれば、多少、周辺の家賃相場よりも1〜2万円高くても、すぐに契約するのでは無いでしょうか
・生活圏が駅や公共施設などから近くて便利(生活環境が良い)
・日当たり良好で、風通しも良く快適
・住宅設備が新しいものが設置され、内装もきれい
・ベランダからの景観が良い
・使いやすい間取り
自分が借りたい家が、イコール入居者が喜んで入る物件です。
しかし、不動産投資で失敗する人は、なぜか自分ならば入居しない物件を平気で購入しています。
利回りや初期投資額などの、表面的な利益ばかりに目を奪われて、住む人の視点が欠けています。
そのような方面からも、実際に自分が住みたい物件を購入すると、そう大きな外れのある物件は選びません。
先に自分の住居用で物件選びに慣れておくと、不動産投資でも失敗しにくいです。
また、これは一番大きなメリットですが、不動産投資を辞める選択肢も選べることです。
ローン返済の間に気が変わって、投資ではなく自分が住み続けることもできることです。
住宅用は投資用よりも運用の維持や修繕費が安い
最初は、住宅用のローンを組んで、不動産投資をする予定でも、途中で気が変わることもあります。
その場合は、将来の修繕費は、自分達が住む場所としてのリフォーム費だけで済みます。
しかし、投資用物件の場合は、入居者が変わるたびに内装クロスの張り替えなどの修繕の費用が生じます。
自宅であれば、自分達が我慢すれば済みますが、賃貸で人に貸す場合は、入居率にも関わってきます。
特にアパートなどは新築時には、入居率が高くても10年目を過ぎると全面リフォームをしないと空室が増えるとも言われています。
また、入居者の管理など管理会社に委託すれば、それだけ家賃の何%かのコストがかかります。
維持するだけでもお金が住居以上にかかるのが投資用の物件です。
ローンの早期返済の意欲が稼げる副業を作り出す
仮に住居用として、低リスクで購入しても、住宅ローンの返済額を少なくしない限りは、次の物件を購入できない。
ローン返済の負担は同じだ!稼げるコツにならないと思う人もいます。
確かに住宅ローンは、ローンを返済中は、新たに住宅用のローンを組むことはできません。
ローンを返済が完了しない限りは、次のローンを組めないので、現金で物件を買わない限り次の投資ができません。
しかし、有利な金利とローン減税の特権をフルに活用できることは、プロの不動産投資家よりもサラリーマンが有利な点です。
毎日の月給は限られているので、ローンの早期返済を行うことは、不可能だと感じている会社員は発想を変えてください。
もし、25年の返済ローン2,800万を3年以内で、サラリーマンが繰り上げ返済することができるならば?
3年での返済額を単純に計算すれば、
年間1,000万〜900万のローン返済を行う必要があります。
税金が戻ってくる制度を使ったとしても、固定資産税や管理費など、他にも必要経費はかかります。
だから、もし早期でローン返済を進めようとすれば、根本的にビジネスの稼げる仕組みを考えて構築する必要があります。
ローン返済を早くする目標ができれば、収入を上げたい原動力になります。
普通の働き方を続けても、早期返済は絶対に無理なので、収入を増やす方法を必死で考えるようになります。
この考え抜く力こそが、副業で本当に稼げる力になります。
私の低リスクで、本業とも相乗効果が生まれる宅建の副業の体験記はこれから続きます。