不動産の賃貸トラブル:寂しがり屋の入居者の対応策とは?

不動産投資の入居者の話 不動産投資

不動産経営には、入居者の賃貸トラブルは気になる問題です。

今回は、レジデンス系、賃貸住宅でよくある困った賃貸トラブルの話です。

長年、不動産経営を続けるヒロさんが、実際に遭遇した賃貸トラブルと解決策について赤裸々に経験を語ります。

これから宅建士になりたい人も賃貸トラブルについて知っておくと便利なので、要注目です!

 

今回も困った入居者が登場ですか?「前回の体験談に出てきた泥棒」とか(笑)

泥棒ほど困った入居者ではないですが、私の経営するアパートでは、様々な賃貸トラブルがあります。

賃貸トラブルの解決法:不動産経営

高齢者や単身者の増加で増えた賃貸トラブル

最近、賃貸トラブルが増えている原因は何ですか?

高齢化や単身者の増加が、不動産の管理や経営に影響が及んで来ています。

前回のお話、「高齢者の賃貸リスク」も深刻ですよね

特に、高齢で単身者の場合は、やたらと電話がかかってきたり、呼び出しがあったりします。

何か原因があるのですか?

目的は1つです、寂しいからです。

寂しいという理由だけで?

はい、根本的に寂しいから電話が、かかってくるんです。

でも、勿論、寂しいからということを前面に出して電話がかかってくるわけではありません。

いろんな理由を使って連絡をとろうとしてきます。

具体例を紹介します。

賃貸トラブルで多いのは部屋の不具合

1番多い賃貸トラブルの連絡が、部屋の不具合です。

例えば、今まで多いトラブルの連絡は、

「給湯器の温度が上がらない。」

「ドアの開け閉めがしにくい。」

「床がきしむ、抜けそうだ」のように様々なことを言われます。

 

もちろん現場を見ると、使用に支障をきたすぐらいの部屋の不具合もあります。

しかし、実際に行って、入居者と会って話をしているうちに、ほとんどが違います。

部屋の不具合もその人が許容できる範囲で終わります。

 

「まだ、大丈夫みたいだから、もう少し様子を見るわ!」で片付いてしまうことも多いです。

 

確かに古い賃貸物件になると、完璧な状態を維持していくというのは不可能に近いです。

新築とは違い、多少の不具合は出てきますが、入居時に現状は確認しています。

 

今までと劇的に状況が悪化しているわけではないのです。

しかし、賃貸物件の場合は、部屋の不具合が呼び出しの格好の理由となります。

賃貸トラブルで厄介なのは近隣関係のトラブル

近隣に関してのトラブルも、賃貸には実に多い苦情です。

 

「隣の〇〇さんがうるさい」とか、「廊下ですれ違ったときに睨まれた」とか、実にいろんな話が出てきます。

場合によっては、「私の留守中に○○さんが勝手に部屋に入って、××を盗んでいった。」と言われたこともありました。

 

しかし、これも、さきほどの部屋の不具合と同じです。

 

直接、顔を見て、話しを聞いているうちに、落ち着いてきます

今まで苦情の対象になった隣人が、「まあ、あの人、ほんとはいい人だから、もう少し様子を見てみるわ。」

とかいう話になり、最後は、決着がつくことが結構あリます。

 

また、私が「これから隣へ話しに行きますから」と言うと、

「お隣さんとの関係が悪くなったらいやだからとか、辛抱するわ。」という返事が返ってくることも度々ありました。

 

先ほど書いた空き巣疑惑の場合も同じです。

「警察に連絡しましょう。」というと、「警察は信用できないから。」という返事でした。

 

結局、それで空き巣問題は、解決したのですか?

もちろん、何も取られた物はないですし、侵入した形跡もなかったですよ。

カルト的な賃貸トラブル

ある高齢の女性からこんな電話がかかってきました、

「風呂場に誰かいて、シャワーを浴びているから、すぐ来て欲しい。」と。

すぐに行ってみましたが、もちろん、風呂場には誰もいませんし、シャワーを使った形跡もありません。

「異常はないみたいですよ。」と言っても「確かにいたんだから。」で終わってしまいました。

 

このような連絡をしてくる人は、誰かと話したいとか、誰かに自分を訪ねてきて欲しいというだけのことが、よくあります。

 

だから、多少でも顔見知りの人間が行かなればダメです。

部屋の不具合で、関連の工事業者に頼んで行ってもらっても、見ず知らずの人ではダメなんです。

まあ、いわば賃貸トラブルは、指名で呼び出しがかかっているような状態です。

 

指名制なんですね

はい、弊社では、何人か賃貸管理の担当者がいますが、それぞれ入居者もお気に入りの担当者は決まっています。

 

まあ、そんなことのためにいちいち業者の方に出向いてもらう訳にもいきません。

だから結局、自分達が行くしかないんです。

入居者の自演自作の賃貸トラブル

過去で一番、すごい例は、自演自作の賃貸トラブルを騒ぎ立てる入居者です。

 

わざわざ、自分でドアのカギ穴に爪楊枝を突っ込んで、トラブルを自作してしまう方もいらっしゃいました。

 

最初は、色々な部屋の不具合で呼ばれていたのですが、何度も行くうちに呼び出す理由もなくなりました。

 

私達もしばらく放ったらかしにしていましたが、ある日、鍵が壊れたという連絡がありました。

慌てて、現場に行き、鍵屋を呼び出そうとしましたが、なぜか断られました。

不思議に思って鍵穴をのぞくと、爪楊枝が入っていたわけです。

 

こうなると犯罪行為ですし、ほんとに迷惑な話なんですが、

不動産を自分で管理していくならば、このような賃貸トラブルがある覚悟だけは必要です。

それが嫌なオーナーは、管理会社へ委託します。

 

でも、そんな年金暮らしや生活保護を受けておられる方から、おやつや飲み物をいただくこともあります。

彼らも根本的には、悪い人ではないです。

鍵を壊されても、このように優しいヒロさん達の不動産会社は、実に良い会社です。

 

このように賃貸トラブルは、入居者によって様々です。

賃貸トラブルの解決法のコツはあるのですか?

まずは、自分で会いにいくのが基本です。

 

勿論、法律的な手続きへ移ることはありますが、コストや手間を考えるとなかなかです。

人に頼むにしても、自分が感触を持っていないとダメだと思っています。

 

不動産業というのは、物件などの箱物を扱う仕事に見られがちですが、実は人を扱う仕事がメインです。

不動産賃貸の管理業務をしている場合は、入居者と接する仕事が主になります。

 

人を扱う仕事は、物を扱うのと違い難しくもあり、また、面白いです。

宅建士は、人と接することが好きな人の方が向いていますね。

 

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