建築士の転職に必要な英語力はTOEIC600で良い理由を一級建築士が語る

転職と仕事

TOEIC600は技術者にとって最もコスパが良いスコアです。

 

特に人材紹介会社へ登録すると、その効力を感じます。

首都圏の求人を中心に転職エージェントから、英語求人の声がかかります。

 

建設業界では大手を中心に海外進出に積極的です。

また日本国内でも外資系企業の投資が増加、英語で商取引する機会が増えました。

 

人手不足から建築の実務経験を十分に積んでいる人材が引っ張りだこです。

最近は加えて、英語力が欲しいという求人オファーが増えています。

 

でも、本当に建築士は、TOEIC600ぐらいの英語力で有利になるのか?

今回は、TOEIC600の建築士を転職エージェントがどう売り込むのか?

 

一級建築士のリアルな経験談をお伝えします。

「英語力必須」の求人に応募した経験談

転職紹介会社へ経歴を登録すると、条件に該当する求人があれば連絡が入ります。

私は建築の職歴と一緒に「英語」のTOEICスコアを入力しました。

600点になってから英語を使う求人が、紹介されるようになりました。

 

特に海外で働く案件の求人需要は多いです。

ゼネコンをはじめ海外進出に積極的な企業は、「英語力建築士」を探しています。

TOEIC600になってから、紹介される企業のランクも上がりました。

私にきた建築士の英語求人の内容

私にスカウトがきた求人は、主にアジア方面の勤務が多かったです。

 

仕事内容は、現地に滞在して設計や設計監理などを行います。

業務は、現地スタッフのマネジメントも兼ねるので、指示に英語が必要でした。

 

日本で本社採用になり現地派遣になる正社員雇用は、給料面など条件は良いです。

また、給与面だけでなく海外保険、住宅の手配や赴任手当なども手厚いです。

 

ただ、不便な海外での仕事は、人並以上の体力と気力が必要です。

海外リスクなども踏まえた手当なので、国内勤務よりも給与が高いです。

 

逆に現地採用は、給与や手当などの条件が、本社採用に比べて悪いです。

 

むろん現地採用の良さもあります。

本社から派遣されている人に比べて本社とのしがらみがない事です。

現地スタッフに近い位置にいるので、現地での人脈も築きやすいです。

 

しかし、自由な反面、待遇格差不満を感じるようになる人も多いです。

 

海外で働く場合は、日本で採用され派遣される雇用の方が無難です。

年収アップの転職がしやすいです。

建築士の英語力はどの程度必要だったか?

エージェントから紹介された求人募集は、ほとんどが「英語力要」でした。

 

しかし、企業の希望の英語レベルが、TOEIC700以上でも大丈夫でした。

売り込みの上手な転職エージェントであれば、面接までこぎつけます。

 

転職エージェントは、下記のように企業へ売り込みます。

「最低限の英語力はある人です。

建築の実務経験が御社に合うので、即戦力になります。

入社後に英語力は努力して身につけてもらえれば何とかなります。」

この「入社後で何とかなります」は、曲者ですが(笑)

面接で会って判断しようかという流れになります。

 

実は、建築士などの技術者の採用は、英語力の採用ハードルは下がります

(参考記事:TOEIC600の英語力で建築士は年収アップする?チャンスが広がる理由

面接で企業が重視したポイント

面接でも感じたのは、企業は英語力をそれほど重視しません。

 

代わりに下記の点を判断します。

・英語よりも実務経験がマッチしているか?

海外で適応できそうか?

TOEIC600の英語力は、全く話題にもなりませんでした。

 

あくまで現場への適応力やメンタルの強さを判断する質問が続きました。

・現場で納期が間に合わない時は、どの様に対応するか?

・現場スタッフを説得するためには何が必要か?

 

私の場合は、海外で働いた経験もあったので、その質問も集中しました。

・現地でどんな仕事をしてきたか?

・なぜ日本に帰国したのか?

・海外で働いた感想

海外で適応できなかったので、帰国したかどうか?は気にしていました。

 

また、家族が居る人は、家族が同意しているかどうか?も必ず聞かれます。

海外赴任は、家族の協力と同意がないと挫折しやすいからです。

 

子供が産まれる前だったとはいえ、私を面接してくれた事には驚きました。

主婦にまで声がかかるのは、余程、条件が悪いか人手不足だったのかもしれません(笑)。

 

実際に海外の建築現場の仕事はハードです。

設計など内勤の仕事であっても過労で倒れる海外赴任者はいます。

現地スタッフと本社との板挟みになる心労は大変です。

 

仕事は面白そうでしたが、やはり覚悟は要ります。

海外勤務は家庭の問題もあったので、最終的に内定を辞退しました。

 

他に日本国内で建設会社の英語を使う求人のオファーもありました。

しかし、ほとんどが東京勤務でした。

 

地方の企業で英語力が求められる仕事は、物流倉庫・工場の設計業務ばかりでした。

人手不足もあり、一級建築士を取得していれば、設計の範囲は違っていても応募は可能な求人でした。

 

しかし、私の経歴に合わないので、それらの求人は転職エージェントと相談した結果、

全て応募しない事に決めました。

英語力が不足しても提示年収はダウンしない

私の場合は、転職エージェントを仲介していたので、給与交渉面も全て任せていました。

英語力が多少劣っていても、年収ダウンになる事も殆どありませんでした。

 

条件を満たす応募者が他にいない場合は、企業にとっても仕方がない選択です。

 

英語力は多少あるので、採用後、数カ月以内で英語のレベルが上がる前提で雇います。

英語ができる採用者と条件は、ほぼ同じです。

 

しかし、専門分野の実務経験は必須です。

建築士は、英語の専門家として入社するのではありません。

設計業務ができれば、TOEICスコアが足りない理由では年収ダウンはしません。

 

ただし、入社後はわかりません。

英語力が原因で業務に差しさわりが出れば、技術者であっても許されません。

会社も待遇を見直すかもしれません。

英語に関わる仕事は40代までに経験する方が良い

建築士は、今後どこまで英語力をアップさせれば良いのでしょうか?

まず、英語を使用する職場への転職を目指しているならば、TOEIC600です。

 

TOEIC600までは、集中して頑張れば、3カ月で到達できます。

しかし、その以上は、英語力が身についていないと短期間で点は伸びません。

 

建築・建設業界の技術者は忙しい人が多いです。

専門分野の勉強、仕事など他に時間を使わないといけない事は沢山あります。

 

英語の勉強は、緊急性が無ければ優先順位が下がるのも仕方がないです。

効率の良いキャリア構築には、費用対効果の検証は必要です。

 

まずは、TOEIC600点を全力で目指す。

600点到達は、どこまで英語に時間を使うか?は、

英語を使う必要性で検討すればよいです。

 

TOEICの点を700点以上伸ばす勉強をしなくても大丈夫です。

毎日15分の勉強だけでも英語力は確実に伸びます。

 

でも建築士が、英語を使う職場へ転職したいなら、TOEICは直ぐに頑張るべきです。

それも若い年代であれば、ポテンシャル採用でされやすいです。

 

若い時期に英語を習得するほど、努力に対しての費用対効果が高まります。

「英語力+建築士」の人材は、まだ市場に少ないので大きなチャンスです。

 

英語は習うより慣れよ」の言葉の通り

毎日の仕事で使う方が、より早く上達します。

 

建築士面白い仕事につくための手段として、早くTOEIC600の英語力をつけて下さい。

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