住宅などの不動産営業は、話し方のスキルが重要です。
一般的にお客様から信頼される話し方ができる人は、成績が良いです。
今回は、住宅メーカーでトップの営業成績を上げる営業の女性から営業成績が上がる話し方のコツを聞きました。
Akiさんは、新卒で住宅販売に強い不動産会社に入社、事務職などを経て5年後に営業部に配属されました。
戸建住宅を中心にキャリアを積み、30代の今では会社の稼ぎ頭となり、年収も1000万円を超えます。
バリバリのキャリアウーマンを想像していましたが、Akiさんは物静かで柔らかい雰囲気の女性です。
彼女が営業成績を劇的に上げられる秘密に迫ってみました。
毎月2〜3棟の戸建住宅を安定して売るAkiさんの成績は社内でトップクラスとか
営業に配属されてから、すぐに営業成績が良かったのですか?
そんな事は無いです。最初の1年間は、成績が全く上がらずに苦労しました。
何がきっかけで住宅が売れるようになったのですか?
話し方を工夫して、自分の営業スタイルができてからですね。
何か凄いコツを習得されたのですか?
営業成績を上げるため特別なトリックはありません。意識すれば誰でもできるようになります。
いやいや誰でも営業成績が上がるならば、誰も苦労しません。
以前の私は、実は当たり前のことができていませんでした。
売れない営業は何がダメなのでしょうか?
まず、話し方がダメです! 話し方で8割が決まります!
自信満々に回答するAkiさん
これから営業の話し方のコツを3つのポイントに絞ってお伝えしますね
Contents
早口にならず、相手が理解できる様に話す
当たり前の事ですが、まず、早口にならないということです。
できない営業マンは、早口で一方的に話します。
相手が一息、置いてから話す余裕、話しの間が取れていない人が多いです。
住宅を建てることは、お客様にとっては一生に何度もあることではありません。
不動産に関連したトラブルは多いので、理解できないことが多くなると不安になります。
早口の営業マン宅建士は、それだけで損をしてしまいます。
住宅を購入する側というのは、不動産について詳しくないことがほとんどです。
多くの方が不動産に関しては、ちんぷんかんぷんのまま、それでも住宅を購入しようとしています。
当然、住宅を買うリスクも頭の中にあるし、住宅を購入したい希望はあっても、不安は残るという板挟みの状態となります。
プロが当然知っていると思っていることでも、住宅を購入する素人側には理解できないことも多いです。
もし、営業が早口で話すと、住宅を購入する側の不安はどんどん大きくなります。
仮に営業が「何でもないことだから」と、ちょっと早口になると不信感が芽生えます。
「勢いで、悪い部分をごまかそうとしているのではないか?」
「都合が悪いから早口になっているのではないか?」と勘ぐってしまう可能性があります。
目の前の顧客が不安を感じていることを前提に、話すスピードから意識していく必要があります。
また、契約が間近になると、手続きが多くなりお客様の負担も増えます。
特に契約の説明は、注意が必要です。
例えば住宅を売る際に、重要事項説明書面への記名と押印、重要事項説明書面の内容の説明、37条書面(契約書面)への記名と押印などがあります。
どれも重要ですが、特に契約上、重要な事項を説明する重要事項説明書面は重要です。
基本、お客様は理解していないと考えて話を噛み砕くように説明する方が良いです。
説明に不備があると、契約が撤回されたり、仮に契約が進んだとしても後にトラブルが起きます。
既存顧客との間で、トラブルが起こると、新規営業も絶対に上手くいきません。
以下が営業の基本です。
- 話し方のスピードに気をつけて、相手が理解できる様に話す
- 常に相手が理解しているか?確認を怠らない
プラス面とマイナス面の話す順番に気を付ける
住宅に限ったことではないのですが、不動産というのはプラス面もあればマイナス面もあります。
条件がよければ価格は高くなる。
逆に条件はよくない代わりに安い。
プラスもマイナスも持ち合わせています。
だからこそ、プラス面とマイナス面に関しては話す順番にも気を付けなければいけないです。
プラス面とマイナス面がそれぞれ一つしかないという場合には、先にマイナス面から伝えるようにします。
親近化効果と呼ばれる心理テクニックなのですが、後に伝えたプラス面のほうが印象に残るようになります。
一方で、プラス面もマイナス面も複数あるという場合には、先にプラス面を伝えておいたほうが、印象がよくなります。
これも初頭効果と呼ばれる心理テクニックになります。
同じ内容であっても伝える順番で印象は大きく変わってくるものです。
不動産はプラス面とマイナス面の両方があって当たり前ですから、話す順番というものにも気を付けていきましょう。
状況に合った適切な順番で話すと、住宅が売れる確率は上がります。
- お客様の住宅購入意欲は伝える順番で変わる
- 適切な順番で話す。
相手の立場にたって本音を引き出す話し方を心がける
住宅が売れそうで売れないというのは、最ももどかしい状態と言えます。
こういった場合、住宅を購入する側に何かしらの引っ掛かりがあります。
ただ、口にできるものなら、先に口にしているでしょう。
目の前にいる営業にダイレクトに伝えるのは申し訳ないという気持ちがあれば、口にせず決めかねている状態です。
ここで重要になってくるのは、相手の本音を引き出すということです。
相手の本音を引き出すというと難しいと思われがちなのですが、実際にはそう難しいことではありません。
やり取りが停滞してしまったときに、
「例えば〇〇の話ですが……」といった具合に間接的に話を振っていくと何となく相手がどこで引っ掛かりを感じているのか?つかめます。
もちろん、本音を引き出すには、話しやすい雰囲気を作っていることが前提です。
また、それまでのやり取りで信頼関係を築いていないと本音は出ないでしょう。
本音を引き出すトークとは、お客様に真剣に向き合っているからこそ出るものです。
住宅を売ることばかりを意識せずに、相手の立場に立つ。
相手のためになる話をする
これらが住宅が売れるようになるコツです。
まとめ:住宅営業で成功できる話し方の3つのコツ
宅建士が住宅を売る3つのコツをまとめると
- 話すスピードに気をつけて理解できるようにする
- プラスとマイナス面の話す順番に気をつける
- 売ることばかりを意識しない、相手の立場を考えて本音を引き出す。
女性なので、相手の本音は引き出しやすいかもしれません。
このようにちょっとしたことを意識するだけで、住宅が売れる可能性はぐっと高まってきます。
どのコツも意識すればやれそうですが、お客様によって話し方は変わりますよね
はい。でも基本的なことは同じです。全ては、お客様が住宅を買いやすくする努力につながります。
相手の立場に立って話すことが重要だとよくわかりました。
当然、相手のためになる話をするためには、宅建士としての知識は必須です。法改正など常に勉強し続けています。
営業でトップに立つ人は、努力家ですね
はい。ムラがあるのではなく、常に努力を継続し続けられる人も安定した成績が出せます。
アキさんの話は、全ての仕事に通じるノウハウでもありますね。
女性の方にも営業職にどんどん挑戦して欲しいですね
営業の仕事をしている人は、宅建士でキャリアアップができる「不動産業界で年収アップに必要な3つのスキルとは?」も読んでみてください。