生き残れる建築士になるための仕事で必要な5つの条件とは?

建築士の転職と仕事

建築士にとって資格取得というのはとても大切なことです。

しかし、資格を取れば安泰ではなく、それ以上に仕事で必要なことがあります

 

建築の仕事は、キャリアップのために建築士を取る人は多いので、士業のライバルも多いです。
また、高齢化社会は一度資格を取って仕事をする建築士達が、リタイヤせずに長く仕事をし続ける事にもつながります。

 

室内仕事が多く何歳になっても出来る事は、建築士の仕事の魅力でもある反面、世代交代が遅いことにも繋がります。

高度成長期やバブル期で大型物件や潤沢な予算の仕事に恵まれていた時代とは違い、今の日本の建築業界は、若手が活躍しずらい面もあります。

 

そして、今後、様々な仕事の分野でAI(人工知能)の導入等、建築の現場でも機械化が進むことも予想されます。

既に、鹿島建設などでは、施工図の計画の提案などをAIで代行させており、設計業務にもAIが導入されつつあります。

近い将来、建築士の多くの仕事は、AIに奪われてしまうかもしれません。

 

そんな中で、資格を取得した後で、生き残れる建築士になるための仕事で必要な5つの条件について紹介していきます。

(1)仕事に必要な高いスキルを持つ建築士

建築士は設計の技術だけでなく、依頼主が期待するものを実現する能力を身に着けていなければなりません。

 

依頼主の依頼は、多岐に渡ります。

法規制や予算、技術的な側面、周辺環境等いろんな問題が潜んでいます。

 

それらをひとつひとつ解決して、場合によっては、依頼主が気づかないことを形にしていくイメージの具体化がプロの建築士の仕事です。

 

例えば、普通、依頼主は色々な要望を出してきます。

極端に言えば、こんな感じです

部屋ごとに広いスペースを確保したい、しかし、部屋数を多く取りたい、良い材料を使いたいが予算は安くしたい。

現実的に考えると、全ての希望を満たす設計は不可能です。

 

物件が建てられる環境や予算、全ての状況を考慮しながら優先順位をつけるのも仕事です。

依頼主も気がつかない最も優先したい要望をバランス良く形にするのも建築士のプロの腕です。

 

単に図面を描くだけならば、慣れれば誰でもできそうな仕事です。

しかし、予算や施工、多方面に配慮しながら目に見えない物を形にする技量は、スキルがある建築士でないとできない事です。

(2)人脈の構築が出来ている建築士

特段、特別なスキルを身に着けていなくても、仕事をこなすのに十分な能力は必要です。

しかし、周囲と良好な人間関係を築けているというのも同じぐらい大切なことです。

 

個人として活躍する場合も組織の中に居場所を求める場合も同じです。

そこから、いただく仕事や情報といったものがあなたの存在を左右することがあります。

 

どこでも自分の与えらた環境でベストを尽くし、人脈を着実に築き上げていく事が必要です。

人脈はその人の技量や仕事の経験に比例します。

富裕層を顧客にできる人は、それだけ魅力がある建築士でもあると思います。

(参考記事:海外で富裕層を相手にできる建築士は何が違うのか?その凄い努力と魅力とは?

(3)高いスキルを習得し続ける向上心のある建築士

資格を取って、終わりではありません。

むしろ、そこが始まりと言っていいかとも思います。建築の世界も日々変わっていきます。

 

法律等の規制もそうですし、技術の進歩、多様化する要望への対応等、世の中で変化し続けるものには、柔軟に対応していかなければなりません。

 

当たり前のことですが、どこでも通用する高いスキルを維持する努力は必要です。

常に学び続け、人よりも高いスキルを身につけなれば、その他大勢の建築士で終わってしまいます。

 

特にこれからは英語のスキルやITリテラシーも建築士の仕事のチャンスを広げます。

(参考記事:建築士の英語力はTOEIC600で年収アップする?チャンスが広がる理由より)

(4)コミュニケーション能力を高める

技術的なスキルの他に、コミュニケーション能力が、あなたの仕事の質を高める上では大切になってきます。

 

依頼主だけでなく、関係する機関や部署、あるいは業者さんとのコミュニケーション力は、スムーズに仕事を進めるうえで、そして良い仕事をする上で必要です。

 

カリスマ的な建築士などの一部を除けば、コミュニケーション能力が無い人は、独立してもまず、やっていけません。

 

特にこれから作業がAIで機械化されると、生身の人間にしかできない伝達能力は、ますます重要になります。

(5)とにかく貪欲に信頼を勝ち取る

実績のないところに人は集まってこないです。

実績のあるなしであなたの発言の重みが違ってきます。

 

あんたが建築士として選んでもらえる、そして生き残っていくのに1番効果的なことは、自分を上手にPRすることではありません。

目の前の仕事の実績を1つ1つ積み重ねていくことです。

 

ネットのカスタマーレビューではないですが、知り合いから評判を聞いてとか、紹介してもらってと言うのが実は1番確かな集客の方法です。

組織に属して仕事をしている人も同じです。

実績があなたのコンセプトを形にしやすくし、組織の中で、やりたい事を実現しやすくするのです。

 

目の前の仕事を誠実にこなしていくことが何よりも大切です。

 

そして、若いうちに良い仕事をして実績を積める環境にいればいる程、その後のキャリアアップのチャンスが増えます。

特に建築士の仕事は、予算や施主(依頼者)のレベルによって大きく左右されます。

 

どんなに才能があっても、その才能を発揮できる建築物件の仕事に恵まれなければ、埋もれたままになります。

ある有名な建築家が、「出世できる物件を設計できるチャンスをつかむ運がある事も実力」と言っていましたが、その通りです。

 

運をつかむのは、待っているだけでは出来ません。

「幸運の神様には前髪しかない」

この事を忘れずに、常に貪欲に実績を積めるチャンスに備えて下さい。

まとめ:建築士の仕事で必要な5つの条件

あなたの資格を飾りものにするのではなく、本当の意味で活かしていくには大切なことが沢山あります。

 

下記の5つの必要な条件を満たせる人が、将来も生き残れる建築士です。

  • 仕事に必要な高いスキルを持つ建築士
  • 人脈の構築が出来ている建築士
  • 高いスキルを習得し続ける向上心のある建築士
  • コミュニケーション能力を高める
  • とにかく信頼を勝ち取る

 

これら5つの条件は、全てのビジネスで成功するには必要な共通のスキルです

 

建築士に限らず、弁護士、税理士、司法書士等名前に「士」のつく資格を持っている方やそれを仕事とされている方のことを「武士」の「士」にひっかけて、「さむらい業」と呼ばれます。

今の時代は、侍にとって受難の時代でもあります。

 

しかし、受難な時代だからこそ、生き残り術を身につけた建築士は、より重宝されるようになります。

 

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